Musik Casino Basel
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伊藤英
10代半ばでヘルムート・ヴィンシャーマン率いるドイツ・バッハ・ゾリステンとモーツァルトのピアノ協奏曲を弾いてデビュー。信州大学経済学部中退、日本大学文理学部除籍を経て、バーゼル音楽院大学院修了。片岡ハルコ、川崎優、ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ、シャンドール・ゾルディ (ヴェーク弦楽四重奏団)、クルト・ヴィトマー、アンドレアス・シュタイアー各氏との邂逅からはとりわけ深い影響を受ける。
1990年代からスイスを拠点としながら、モダンピアノのみならず、数々のオリジナル・ピリオド楽器〜 Michael Rosenberger (Vienna 1800), William Stodart (London 1799), Nannette Streicher née Stein (Vienna 1816), Joseph Brodmann (Vienna 1822), Johann Baptist Streicher (Vienna 1842), Sébastien & Pierre Érard (Paris 1857), Julius Blüthner (Leipzig 1861), Grotrian Steinweg (Braunschweig 1874), Carl Bechstein (Berlin 1878 & 1918), Steinway & Sons (NY 1963) etc. 〜によるピアノリサイタルをはじめ、オーケストラとの協演、また室内楽の分野でも多くの名手たち (ディミトリ・アシュケナージ、チェチーリア・バルトリ、エマニュエル・パユ、パトリック・デメンガ、藤田容子、ハルトムート・ローデ、イヴァン・モニゲッティ、マルゴ・カディアス、甲斐道雄、クルト・ヴィトマー、フランソワ・ベンダ、エミール・ロヴナー、桐山建志、ルーヴル宮音楽隊コンミスのアリス・ピエロ、カザルス弦楽四重奏団、クワチュオール・アドフォンテスほか) のパートナーを務めている。
数多くの国際音楽祭やコンサート・シリーズ、アンサンブル・プロジェクトに招かれ、フィラデルフィア、シドニー・オペラ座、ボン・ベートーヴェン・ハウス、ライプツィヒ・バッハ資料財団、メクレンブルク=フォアポンメルン音楽祭、国際ヨーゼフ・マルティン・クラウス協会、ルツェルン音楽祭、チューリヒ・トーンハレ、スイス・ショパン協会、ベルン・パウルクレー・センター、ボーデンゼー音楽祭、オッド・フェローズ結社、東京・銀座王子ホール、福島・なまず亭、岩見沢・宝水ワイナリー、熱海・起雲閣、ロンドン・コヴェントガーデン・聖ポール堂 (“俳優たちの教会”)、ボルドー・ミュゼ・ダキテーヌ、パリ・ユネスコ、ミュゼ・デュ・ルーヴル、バルセロナ・オーディトリアム、パウ・カザルス音楽祭 (スペイン)、ギドン・クレーメルが音楽監督を務めたフェスティヴァル・レ・ミュゼイク等で客演。現代音楽にも力を注ぎ、ヴィトルト・ルトスワフスキやフランギス・アリ=ザデーなど作曲家立ち会いのもとにさまざまなコンサートや初演を試みてきた。
CD録音に対しては批判的スタンスを貫いてきているが、実況録音を通して数多くのラジオ放送に出演している。
チャイコフスキー: ピアノトリオ『偉大な芸術家の思い出』@ ラジオ・カタルーニャ、ドヴォルザーク: ピアノ五重奏曲第2番 @ ネザーランド・ラジオ、ショパン: ピアノソナタ第2番『葬送』〜 東日本大震災復興支援コンサート @ DBC ラジオ・テレビジョン、アリ=ザデー: ピアノトリオ『アンプロンプチュ』(スイス初演) @ ラジオ DRS2、スクシプチャク: メゾソプラノとヴィオラとピアノのための歌曲集『刹那の光景』(初演) @ ラジオ・スイス、室内楽ライヴ @ ラジオ・ルーマニア、ピアノリサイタル (リゲティ、ドビュッシー、武満徹) @ ラジオ・スイス etc.
また、これまでにアイナール・ステーン=ノックレベルク、ユリアンナ・アヴデーエワ、ヴァディム・チャイモヴィッチなど第一線のピアニストたちのリサイタルや室内楽での代演も行なっている。
伊藤英のもう一つの情熱は、1970年代後半から演奏しつづけてきたメロディカ (鍵盤ハーモニカ) であろう。近年、ソロリサイタルも頻繁に開催。2003年にはスイスとロシアの現代音楽週間において、リゲティのピアノ曲集『ムジカ・リチェルカータ』のメロディカ版を世界初演した。
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